一般病院で感じた疑問
「退院後の日常生活は困らないの?」
かつては病院の訓練室で、患者さんのリハビリに従事していました。そこで感じた疑問が、メリィハウスに入職するきっかけでした。病院の訓練室では、訓練室に来た時だけ、動作ができても病室に帰ると、ベッドで寝ているという状況を目の当たりにしていました。そんな状態で、患者さんは退院後に、日常生活で困らないのだろうか?という疑問を持つようになりました。そんな思いが沸々とわいてきた頃に、ちょうどメリィハウスの開設に合わせ、スタッフを募集していました。当時、老人ホームで理学療法士の採用すること自体も珍しく、生活に根ざして関われる環境にも魅力に感じ、入職しました。
お別れの迫った方からも
ご入居者の皆さんは、私たちにとっては人生の先輩。皆さんと生活を共にしていて、私にも変化が生まれました。いつも朗らかで、包容力のある方が多いので、こちらが笑うと、笑い返してくれます。そんな、やり取りは前職の病院では経験したことがなかったので、このことを発見した時は驚きました。笑うと笑い返してくれるので、うれしくて、何もなくても笑顔になってしまいます。おかげで、笑う事が上手になったような気がします。
私たち、職員はご入居者の最期まで生活を支える役割を担っています。私はリハビリを提供することが主な仕事ですから、ベッドで安静にされている方とは、本来関わることがない立場です。ですが、ある時、お別れの近づいたご入居者と、かつて関わった人間として、あいさつにお部屋に伺うと、笑顔を見せてとても喜んでくださいました。お元気だった頃、一緒にプールでリハビリをした時のことなど、楽しくお話をしました。数日後、お亡くなりになり、悲しくて涙が出てきましたが、あの時の笑顔を思い出すと温かい気持ちになります。こんな体験が出来るのも、メリィハウスの特徴ではないでしょうか。ご入居者と一緒に過ごす中で、大きなヒントを頂ける職場だと思います。
希望を提供する仕事を
しませんか?
リハビリの仕事は、「希望」を与えることのできる仕事だと思っています。介護の現場では、「あれは控えてください」「これはやめてください」と制限をしなければならない場面があります。しかし、唯一リハビリの現場では、「腕が曲がるようになった!」など、プラスのことが起こる喜びを提供できます。それによりご入居者が笑顔になれば、私たちもうれしくて笑顔になります。こんな具合に笑顔が循環していく職場を目指して、仕事に励んでいます。
ご入居者との生活を、楽しめることが大事だと思っています。ご入居者の生活に興味を持ち、より良い生活を実現したいと思える人。無意識のうちにご入居者の生活に寄り添い、会話などのふれあいの中でいつの間にかご入居者を元気にしていけるような人が、仲間になってもらえるとうれしいです。